やはり学校の先生ということもあり文章の中に出典根拠やデータ引用等を明示しながらの作品でしたので、読みやすかったです。
ただ、内容は少し退屈です。
あまりパンチのきいた思考啓示もないものと感じました。言っている内容はごもっともなことなので大きな反論はないですが、思考が消極的で発展性や希望的思考・アイデア等がほとんどありませんでした。将来こうなるという内容より、じゃーこれからどう我々は生きていくべきなのかをはっきりとビジョンとして書き示していない。
危機感の羅列は少しゲンナリしますが。この世な切り口で将来を見ていくのも一つかなとも感じました。
将来に向かっての警鐘としての本としては良かったです。
建築デザインをしている我々にとって、人間としての生活感や幸福思想・人や社会・街づくりに対する将来のビジョンを手助けできるような仕事を継続していかなくてはいけないと思っています。
それには少々物足りない作品でした。